日体大のホームゲーム開催となった日筑戦
白熱した試合に会場も熱を帯びる
日本体育大学と
筑波大学の定期戦、通称「日筑戦」は、今年で47回目となる伝統の定期戦。「ニッツク(29)」の名にちなみ、毎年4月29日に開催されている。両チームにとって今シーズン最初の公式戦であり、トーナメント前の力試しの場でもある。今年は日本体育大学世田谷キャンパスでの開催となった。5年間の再開発期間を経て2012年1月に完成したスポーツ棟は、ガラス張りの美しい外観を持ち、メインアリーナはバスケットコートであれば最大4面取れる広さと最新設備が整う。ホーム開催とあって会場には「日体大」ののぼりが体育館中に用意され、日体大の応援席はスティックを持ってチームを後押しした。
本戦の前に「Junior Varsity」と称されるBチーム戦が行われ、
男子Jr.戦は
68-55、
女子Jr.戦は
53-33で男女共に日本体育大に軍配が上がった。また、Aチームによる本戦は、
女子本戦が
56-57、
男子本戦が
73-78でどちらも筑波大が接戦をものにした。
閉会式の後は両校揃って集合写真を撮影し、なごやかな雰囲気で大会を締めくくった。日筑戦実行委員長の
土肥崇史(筑波大・4年)は
「運営面では反省点も多かった」としつつも、
「代々木で開催する時よりも、ホームゲーム開催にするとバスケットに興味の無い人も見に来てくれる。そういう面では良さもあって、先につながる大会だった」とコメント。新たな定期戦の形を示し、得るものも多い大会となった。
写真:閉会式の様子。男子最優秀選手賞は筑波大#76星野、敢闘賞は日体大#16横山が受賞。
【GAME REPORT】
男子Bチーム戦は日本体育大が快勝
男子ジュニアバーシティー戦、立ち上がりは筑波大#12越智(2年・F)が2本の3Pを決めて先制したが、日体大もオフェンスリバウンドを掌握しセカンドチャンスからの得点で対抗。2Qに入っても流れの奪い合いとなり、点差の離れない展開が続いた。だが2Q後半に日体大は#10下吉(4年・SF)が速攻やドライブで気を吐き流れを引き寄せる。これを#21小原(4年・SF)の3Pが後押しし、日体大が12点のリードを奪って後半へ。
続く3Q、互いにシュートがこぼれるも、筑波大が終盤持ち前の速い展開を出し、#77梅原(3年・F)の連続得点もあって点差を縮める。日体大はこのQで8点しか取れず、結局3Q終了時点で日体大のリードは5点に縮まった。
勝負のポイントとなったのは4Qの立ち上がり。開始すぐに日体大#9小川(4年・SF)が渾身のドライブを決めると、#4中川(4年・PG)の3Pが後に続きリズムを生み出す。ここから怒涛の連続得点で日体大が筑波大を一気に置き去りにし、リードを2桁に載せた。反撃の糸口を掴みたい筑波大だが、日体大のオフェンスリバウンドに勢いを削がれ、点差を縮めるに至らず。終盤日体大はベンチメンバーも出場させ、
68-55で嬉しい勝利を上げた。
チーム全体のリバウンド数で21本の差をつけ、ボールへの執着心を見せた日体大。筑波大も3Qで追い上げる粘りを見せたが、終盤は再び日体大ペースの試合運びとなった。部員の多い日体大は、毎年全員4年生というロスターでジュニアバーシティー戦に臨む。快勝で最終学年としての意地を見せたと言えるだろう。
写真:試合時間残り6.8秒で日体大は#20下島(4年・C)がコートへ。終了間際にシュートを決めると大きな「下島」コールが会場に響いた。
男子本戦は筑波大が17点差を跳ね除け逆転勝利
男子本戦、今年は両校が1部同士とあって今シーズンを占う戦いとして注目の一戦となったが、筑波大が
78-73で逆転勝利し、昨年の借りを返した。
日体大は昨年とほぼ変わらぬ布陣。横江(11年度主将・現bj滋賀)の穴を#11北川(3年・SG)が司令塔を務める形で埋める。対する筑波大は怪我人も多く、この日はスタメンガードに#1橋本(3年・G)を起用するなど、慣れない布陣での戦いとなった。このゲーム経験の差が響いたか、序盤から日体大が主導権を握り3Q序盤には最大17点差をつける。だが筑波大は慌てず、#76星野(4年・SF)の3Pでみるみる点差を縮めると、ディフェンスも機能し始め、素早いカバーディフェンスで日体大の攻撃をシャットアウト。勢いに乗り、3Qの終わりには逆転に成功した。
一転して追う展開となった日体大は連続でバスケットカウントを獲得するなど持ち前の爆発力で追い上げを図る。しかし筑波大も#76星野や#32武藤(3年・C)の巧さが日体大のディフェンスを翻弄し、フリースローを確実に決めて日体大の追撃を凌いだ。日体大は#22水沼(4年・SG)の勝負強いシュートで3点差にするが、残り6秒で放った#19中野(3年・SF)の3Pはリングに弾かれ万事休す。ファールゲームを逃げ切り、78-73で筑波大が勝利した。
日体大はどこかで流れを掴む勢いは今年も健在だが、フィニッシュ力などの点でまだ粗削りな部分も見られた。藤田HCも
「インサイドはまだ1・2年で不安定な部分もある。でも全体として機動力はあるから、あとはそこにインサイドの点数を安定して絡ませていければ」と課題を明確にした。
「ここ数試合、練習試合を重ねて徐々に良くなってはきている」と、明るい兆しも見られる。今年から1部に返り咲いた日体大、これからどんな戦いを見せるか注目だ。
対する筑波大は、#76星野のアウトサイドが次々リングを射抜きチームを勢いづけた。また、高さのある日体大のインサイド陣を抑えたチームディフェンスや、息の合った連係プレーなどで試合巧者ぶりを発揮。メンバーが万全ではない中での逆転勝利を自信にして、チームの底上げを図りたい。
写真:怪我人の多い中でスターターという大役を務めた筑波大・橋本。
※筑波大・星野選手、武藤選手、日本体育大・熊谷選手のインタビュー、大会の写真は「続きを読む」へ。